ラングリッチ(Langrich)へ行ってみた:概要編

何を血迷ったか不惑の足音も聞こえる歳になってからフィリピンの英語留学へ行って参りました。留学した学校はセブ・ラングリッチカレッジです。行く前の方が抱きそうな疑問を経験から答えてみます。


校内の一角。何故かプールの絵。


■目的:何しに行くんですか?

もちろん、英語力向上のためですよね。じゃあ一歩進めてその「英語力が上がった状態」ってのは何に使うんでしょうか。目的と目標と過程がハッキリしていると成果も出しやすいのかと思われます。参考までに自分の場合は…。

 目的:海外で職を得る準備
 目標:履歴書に書くTOEICの点数をxxx点にする
 過程:海外留学でTOEICリスニングとスピーキングのスキルを向上させる

今書くとそこそこちゃんとしてますけど、行く前は目的以外無かったりします。かなり徒手空拳の準備無しで現地へ行ってしまったので、今となればこうすべきだったという思いもだいぶあります。

同室の学生さんは「なんとなく英語しゃべれるとカッコイイと思って」と謙遜なさっていましたが、なかなかどうして。最後には先生中の人気No.1を争う生徒となり、発音の改善ぶりはめざましいものがありましたよ。

学生さんや若い方はおぼろげな目的であっても現地に飛び込む。その行動力は後のチカラになるんじゃないでしょうか。若いんだから行けばわかるぜ迷わず行けよ!

社会人の方は時間が惜しいでしょうから目的をはっきりさせて行くのが時短への道。TOEICの点数だけなら日本で上げられると思いますよ。高いスコアをどう使いたいか?が出てきてから行くと効果的かな。他の目的でも基礎力(単語、文法)を高める方が望ましいです。

現地ではとにかくインプットの時間が短いです。一日中しゃべるとクタクタで寝ちゃいます。


■期間:どれくらい行くといいのかな?

行ったのは4週間ですね。しかし21日以上はビザ延長が必要なので6週間くらいにすれば良かったと、ちょっと後悔しています。伸ばしてすぐに帰るのももったいなかった。国内にいるときはビザ延長の4000ペソくらいイイか〜と思いますが現地に行くとそれが如何に大金かがわかります。

ざっくりスケジュールは下記でした。

 1週目:慣れる期間
 2週目:工夫する期間
 3週目:洗練させる期間
 4週目:仕上げる期間

3→4週目に「もっと発音練習を!」てなことでカリキュラムを大幅変更して苦労しました。カリキュラムについて当初は、TOEIC、発音矯正、フリートークx2でした。後半はTOEIC、発音矯正x3の鬼スケジュール。舌の使いすぎで喉が痛くなると言う希有な経験をしました。

ごく個人的な感想では、夏休み等の長期休暇を除いて行ければいいと思います。人数そのものも少ないですし入れ替わりも激しくない。校内の空いてる場所も使いやすい。なによりも学習するぜ!なピリっとした雰囲気が漂ってた気がしました。


■場所:なぜ現地まで行くの?

オンライン学習でも良いのかも知れませんが、諸般の理由でまとまった時間が取れました。そこでこの際だから対面で学習してみようじゃないの!オンラインでじっくり煮詰めるよりもオンサイトで詰め込んだ方が自分向きじゃい、との事で行ってみましたよ。結果は大成功と言いたいですね。オンラインだとどれだけ頑張っても約25時間/月のところオンサイトは一日最大10時間ですし。期間や一日の長い/短いについてはノウハウもあるのでその人次第で。個人的には6時間のスタンダードコースで充分でした。予習復習昼寝におでかけと余暇を最大活用。

校舎の前の道はこんな感じです。


■結果:で、英語力は上がったの?

正直なところわかりません。計る指標がTOEICならば、今度、試験を受けてみますので留学前との差異は出せると思います。ただ、体感だけで言うと以下のような変化、効果を感じられます。

 ・英文を読む事に「ひっかかる」ことが少なくなった。なるべく音読しています。
  音読だと知らない単語は読めないので未知である事がスグわかります。


 ・耳が良くなった。特に英語を聞くときの音の差異に敏感になった。
  これは発音訓練の効果のひとつでしょう。


 ・英語で話しかけられる、英語で話しかける事にためらいが無くなった。
  ついでに日本語で話しかけるのも以前より気にならなくなった。


 ・カタカナ英語が出てこなくなった。
  シグネチャーじゃなくてsignatureと発音する、みたいな。


 ・即答に近いレベルで応答はできる。正誤にはまだまだ問題あり。
  やっと時制に気をつけられる程度。3単元のsや単数・複数形はよく間違う。


 ・その辺のスピーカーから流れるアナウンスは良く聞き取れないときもあり。
  ネイティブ同士の会話はついて行けません。

帰りはルートの都合上、台北に寄ってきたのですが英語ができる人が少なく苦労しましたね。それでも英語で粘ってると、どこからともなくインテリ風の方が通訳してくれて助かった覚えがあります。バスの乗り換え(乗ってから通訳してもらう体たらく)や道教のおみくじの引き方(むずかしいです)などをごく普通に英会話できる自分には成れています。

実力を計る指標として、私の最終目標はIELTSにしますと先生には言ってしまいました。


■追加効果:友人が増えた!

予約の都合上四人部屋しか空いておらず「ルームメイトと馬が合わなかったらどうしようかな」と思っていました。しかし、仲間にスゴク恵まれてそれは杞憂に終わりました。お一人は学生さん、残り三名は社会人だったので学生さんにはちょっと辛かったかも知れません。オッサンばっかですまんかった。

四人部屋の良いところ悪いところ。

メリット
 ・先生や学習方法の情報交換が容易。
 ・教材や機材の貸し借りも容易。
 ・自習室を良く活用するので、意外に部屋に居っぱなしにはならない。
 ・モチベーションのキープ、コントロールができそう。励ましたり意見したり…。
 ・コストは最小ですみます。
 ・部屋の広さ自体は一人部屋、二人部屋よりも広い。


デメリット
 ・プライバシーはない。真っ裸でシャワーから出てきたりはできません。
 ・基本的ルールは必要。我々のルールは消灯時間と部屋ではモノを食べない(虫がわくので)ことだけでした。
 ・トイレ、シャワーが重なると厳しい。我々が行った当時は外のトイレがありませんでしたし。
 ・二段ベッドの上段は暑い!

同部屋の友人以外にも、同期や長中期のヌシ的先輩、我々より後に来た各位とも英語学習や職業について語り合いました。高校生や親子連れまでお出でて何ともうらやましかったです。自分の若いときにはこういう事が存在し得ませんでしたしね。年齢も性別も立場も経験も異なる人脈はなかなかに得難いものであります。彼ら彼女らはもちろん、先生らともFacebookでつながっている…すごい時代になりました。

そこそこ緩いつながりながらも合目的、かつ利害関係が薄い(これ重要)大人達が集まる。こういう場は大学を卒業してからはあまり無いと感じています。語学学習という緩さの中、明確な目標を持って切磋琢磨する環境がイイのかもしれません。あ、LRも学校だから学生時代の友人と同様な友人ができる土壌があるんでしょうね。
余談ですが試験も何もしていないにもかかわらず人材が粒ぞろいだった事に驚きです。いい意味でヘンなヤツらばっかり!どうみてもOutstandingでExtraordinaryな方、なりそうな子らがぽへ〜っとしている中に混ざっているのはなかなか楽しかったですよ。


ヤバくてナイスな先生達の図


最後まで読んでくれてありがとうございます。